葡萄の贈り物 1

−ある朝、一人の農夫が修道院の扉を激しく叩いた。
扉番の修道士が扉を開くと、
農夫は見事な葡萄を一房差し出した。
『敬愛する扉番の修道士様、これは私の葡萄畑でとれた
一番美しい葡萄です。これを差し上げるためにやって来ました』
『それはありがたい!すぐに修道院長様に届けましょう、
この捧げ物をさぞかし喜ばれることでしょう』
『違います! 私はあなたのために持ってきたのです』
『私のために? こんなに美しい自然の恵みは私にはふさわしくありません』
『いつでも私が扉を叩くと、あなたが開けてくれました。
干ばつで作物がだめになって助けが必要だったとき、
あなたが私に一切れのパンと一杯の葡萄酒を毎朝くださいました。
この一房の葡萄があなたにわずかであれ、
太陽の愛と、雨の美と、神の奇跡をもたらしてほしいのです』
− つづく −
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